にきび治療に良く用いる漢方薬・・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)処方解説
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
柴胡5.0、半夏4.0、茯苓・桂枝各3.0、黄芩・大棗・生姜・人参・竜骨・牡蛎各2.5、大黄1.0(適量)
中医学の効能・効果
清熱安神・補気健脾・化痰止嘔
処方解説
神経の高ぶり、精神不安が強いため、水分代謝が悪くなり、胸苦しさやイライラなどが起こり、眠れなくなります。竜骨・牡蛎は、腎の働きをととのえかつ沈静的に作用し胸や腹部の動悸を鎮めます。桂枝の興奮を引き下げる働きとともに神経の高ぶりを鎮め、イライラ・精神不安を取り除きます。柴胡で胸部の熱を冷まして胸苦しさを取ります。半夏・生姜・茯苓で水分代謝をよくします。大黄で大腸の熱を冷ますことによって眠れないという症状を緩和します。
柴胡加竜骨牡蛎湯は、漢方の古典といわれる中国の医書『傷寒論[ショウカンロン]』に収載されている薬方です。
精神不安があって、どうき、不眠などを伴う次の諸症:高血圧の随伴症状(どうき、不安、不眠)、神経症、更年期神経症、小児夜なき などに使用します。
にきびと柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)のワンポイントアドバイス
柴胡加竜骨牡蛎とは、ストレスによってにきびができている人に使用します。不眠傾向があり、便がかたく、汗かきのある人に使用します。