背中にできるにきびと漢方治療
「ため息はシアワセもつるつるお肌も逃げる?」
「あ~ぁ・・・もうやだなぁ」ため息をつくことが多くなったと思って鏡をみたら、にきびが・・・
泣きっ面に蜂だよ。。。とおもったあなた。ストレスでにきびがひどくなるのはなぜでしょう。
中医学的にみてみることにしましょう。
イライラとにきび
喜・怒・憂・思・悲・恐・驚といった感情は、からだに多大な影響を与えます。情緒を主どる肝は、感情を安定させていい精神状態にするはたらきがあります。そして、いろいろな機能をきちんと働かせるようにコントロールをする大事な臓器です。
今、このストレス社会でストレスを受けない人はいませんが、普通はストレスを発散することで肝によけいな負担をかけないようにしています。さまざまな理由でストレスの発散がうまくできない 人は、肝へ負担がかかります。その負担がからだのなかで火となって、いろいろな問題が起きてきます。肝は、また血を貯えている臓器です。必要時に必要量を供給する、血の銀行のようなはたらきをします。肝火によって肝が貯えられている血が熱せられると、血熱を生じます。自然界でも温かいもの熱いものは、上昇する傾向がありますが、人間のからだの中でも同様なことが起こります。からだは、必要ない熱を外に追い出そうとします。体外に出すことができずに、からだのなかでくすぶっている熱は、体表部や上部へと向かって最後には吹き出します。その結果としてでてくる症状のひとつがこのタイプのにきびです。
赤いにきびができているようなひとは、肝火による血熱が強くなると、よけいに赤みや痒み、痛みが強くなったり、新しいにきびができる引き金となったりします。このタイプのにきびは、気付かないうちにどんどん大きくなったり、赤みが増して痒みが出たりします。ほかには、ため息をよくついたり、軟便と便秘に悩まされたりします。女性では、生理前に胸が固く張ったり、痛くなったりします。
治療は?
肝のはたらきを助けて、体のバランスを整える加味逍遥散、逍遥散、大柴胡湯などをつかいます。ストレスのかかり方が薬を飲んだ体に持ちこたえられないくらい大きいと、くすりが効いていないように感じることがあります。
薬とストレスのシーソーゲームですから、本来はストレスの発散と前向きな考え方をするのが一番の治療です。