生理前に悪くなる漢方にきび治療

にきび漢方大学

生理とからだのバランス関係

なんだか、にきびが悪化してるみたい・・・。そういえば、もうすぐ生理かぁ。 鏡を見ながら、そんなふうに思ったことがあるあなた。

生理とにきび。ほんとうに、関係あるのでしょうか?そのメカニズムは?

中医学では、生理に関わっている臓器は肝と腎ですが、特に肝のはたらきが大きく影響します。 肝には、生理を含め、実にさまざまな機能をコントロールするという重要なはたらきがあります。 「肝は疏泄を主どる」と言います。

精神情緒や消化吸収機能、基本物質の流れを調節し、筋膜や腱に滋養とうるおいを与えることを、肝の「疏泄」機能といいます。ストレス(怒りや悩み)を発散できないまま強くおさえすぎると、肝の疏泄機能が滞って「肝気鬱血」、気や血の流れが停滞し、五臓の生理作用を乱すため、精神情緒も含め体のバランスが不安定になります。めまい、胸の脇の脹りと痛み、胸苦しい、ため息、乳房が脹るなどの症状には、肝の熱を冷まし、機能を高めて気や血の流れを回復する治療をします。

肝は血を蓄えている臓器で、必要な時に必要な量を供給して、からだの調子がよい状態にしてくれます。血の銀行のようなものです。 肝の調子が悪くなると、どうしてにきびができるの? 人が抱く感情には、喜・怒・憂・思・哀・悲・恐・驚があって、すべて多すぎたときに肝のはたらきに支障が出ます。とくにストレスなど受けた時に、肝の血が熱せられます。 また、もともと食べたものを消化・吸収・運搬する臓器である脾のはたらきが弱いと、水分代謝がうまくできずに体に余分な水分(湿)を抱えているような状態になっています。そのような状態でストレスを浴びた時、肝で発生した余分な熱とくっついて、湿熱となります。 冬にエアコンを使った時、足もとは温かくないけれど立ってみたら温かいと感じることがありますが、温かいものは上に上がりやすく、冷たいものは下に下りやすい性質があります。熱せられた血(血熱)や湿熱は、行き場を求め、体の上部(体表部)へと向かいにきびとして噴出します。 にきびの状態は、だんだんと赤みや熱感がでてくるようなものです。ときに、膿んだりします。できる部位は、こめかみ、頬、顔の下半分、胸、背中です。 湿熱が原因の時には、つぶすと液状のものがでます。血熱が原因となっているにきびをつぶした時には出血を伴ってきます。

生理前に悪化するワケは?

生理前には、気血の巡りがよくなるために体の内部にこもる熱が増え、それも発散させようとして、いままででている症状の勢いが増したり、にきびが新たにできやすくなります。 生理前に、胸が硬く張って痛みを感じたり、いらいらしたり、便秘になりやすくなったりします。 肝胆の湿熱を持っている場合は、湿熱の発散場所としておりものにも変化がみられます。具体的には、おりものの色が黄色くなったり、においがきついように感じたりします。

治療は?

肝の熱を冷まして、肝のはたらきがスムーズに行くようにする逍遥散加味逍遥散大柴胡湯柴胡加竜骨牡蛎湯などや肝胆の湿熱を取り除く竜胆瀉肝湯を使います。 逍遥散加味逍遥散は舌の色で使い分けます。色が淡のときには逍遥散を使います。 また、便秘を伴う時には大柴胡湯を、便秘があり、不眠がちになっているような時は柴胡加竜骨牡蛎湯をつかうことが多いです。

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