梅雨から夏に悪くなるにきび

 「 季節とにきび」  

冬と春にはそんなに気にならなかったのに、じめじめして暑いせいか顔のにきびもグジュグジュしてるよ。そういえば、去年もこのくらいの時期ににきびがひどくなったんだっけ・・・。

でも、どうしてこの時期だけひどくなるんだろう。

 「 湿気はうるおい?」  

梅雨は、じめじめ湿気が多くて夏に向かうため蒸し暑い時期です。
中医学では、季節や環境も病気に対して大きな影響を与えると考えています。

食べたものを消化吸収して、栄養や水分を体中に行き渡らせるはたらきをするのは脾という臓器です。脾がもともと弱い、また、冷たいものの取りすぎや暴飲暴食、ストレスなどで脾のはたらきが弱ると水分代謝もわるくなってからだに必要のない余分な水分(湿)を抱えるようになります。

普段、脾肺のはたらきによって食べ物や飲み物から吸収された水分は三焦という通り道を通って全身をめぐります。脾肺が弱って生み出された湿は三焦に停滞したり、あふれたりします。湿が集まって粘度が増したものを痰と呼びます。痰は気と共に全身のいたるところへ移動します。
痰が体表部や上部に移動したものがにきびとしてあらわれます。

このタイプのにきびの特徴は、色の赤みがあまりなく、できる場所もだいたい決まっていて皮膚が盛り上がったようにみえるというような特徴があります。大きさも体調によって変化し大きくなることもあります。暴飲暴食、脂っこい食べ物や刺激物の食べ過ぎ、ストレスなどで体に熱がこもると、熱とくっついて赤みや痒みが強く出たりします。

ある一定のレベルまでは食べても食べても太れないけれど、それを超えたら急に太るという人によく見られます。また、からだが余分な湿を排泄しようとするために、普段から軟便・下痢傾向にあったり、よく痰が出たりするといった症状が見受けられることがあります。

からだの中で生じる痰湿や熱だけでなく、外部の環境が湿気が多いとか蒸し暑い場合にも体がそれらを生み出す原因となって症状を悪化させます。もともと、痰湿を持っているひとはその症状が顕著にあらわれやすいです。中には、自分のからだの調子で天気予報ができるというようなひともいます。

 「 治療は?」  

痰や湿をからだから排泄するようにする二陳湯と、痰湿の発生を抑えるために脾を元気にする平胃散や六君子湯などを使います。からだに熱があって風を生じてふわふわするような感じやめまいなどを伴うときは、脾を元気にし、痰をさばいて風も鎮める半夏白朮天麻湯を使ったりします。

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