にきび治療に良く用いる漢方薬・・柴胡加龍骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
柴胡加龍骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
柴胡6.0、半夏4.0、黄芩3.0、桂皮3.0、大棗3.0、人参3.0、 茯苓3.0、龍骨3.0、牡蛎3.0、生姜1.0、大黄1.0
中医学の効能・効果
清熱安神・補気健脾・化痰止嘔
処方解説
小柴胡湯の加味方。体内にこもった熱や神経の興奮により肝臓の働きが低下し、強い精神不安がおきます。
これをしずめる代表的な処方です。また、この状態になるとむくみが生じてきます。
小柴胡湯で気と体液の流通を回復させ、桂枝と利水の茯苓で水分代謝を良くし、竜骨・牡蠣・茯苓・大棗で不安などをしずめ、大黄で肝の熱を冷まします。
柴胡加龍骨牡蛎湯は、胸脇苦満や心下部のつかえがあり、便秘ぎみで、臍のまわりに動悸があり、神経が亢進して、イライラ、不眠などの人に用います。特に神経症状を伴った人の高血圧、また、小児の神経痛や夜泣きなどに本方が用いられます。
精神不安があって、どうき、不眠などを伴う次の諸症; 高血圧の随伴症状(どうき、不安、不眠)、神経症、更年期神経症、小児夜泣き。
にきびと柴胡加龍骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)のワンポイントアドバイス
食欲旺盛で酒、辛いもの、甘いものなどを好んでとるような人で便が硬い人でストレスの発散ができていない人はこの処方を用いる人がほとんどです。イライラするとにきびが増える。女性では月経前に胸が硬く張る、生理前に悪化するなどの特徴があります。この処方は、肝胃の熱を冷まして身体のバランスをとりきれいな皮膚を取り戻すような体づくりをお手伝いします。大柴胡湯との大きな違いは、不眠傾向にある場合は、この柴胡加龍骨牡蛎湯の適用になるかと思います。